ローカルSEOとは? 〜ローカルSEOとMEOのメリットと効果的な方法〜
皆さんは、Googleマップは利用されますでしょうか?国内では地図アプリの中で最も利用者が多いと言われているのがGoogleマップになります。
これだけ多くのユーザーに利用されているGoogleマップに対して何も対策をしていないとビジネスチャンスを逃してしまいます。
今回はGoogleマップやローカル検索に焦点を当てたSEOであるローカルSEOについて基本的なことから具体的な方法までを解説いたします。
目次
01ローカルSEOの基本
01-1.ローカルSEOとは?
ローカルSEOは、地域に特化した検索エンジン最適化のことです。 具体的には、Googleマップに掲載する自社の店舗情報やビジネス情報を検索アルゴリズムに則って最適化することで、Googleマップでの検索(ローカル検索)結果において上位表示させることを指します。
01-2.検索結果の表示の種類
ローカルSEOはローカル検索結果の上位表示を狙うものですが、ローカル検索の表示結果はいくつか種類があります。
ローカルパック
地域の情報(ローカル)をまとめて(パック)表示しているので「ローカルパック」。最近はローカルパックが、通常の検索結果よりも上に表示されるケースが増えており、ますます重要性が高まっていると言えます。
ローカルパックとは、地域系ワードを含むキーワードで検索した時に検索結果画面に表示されるGoogleマップのリスト情報です。
ナレッジパネル
ナレッジパネルとは企業名や店舗名などを検索したときに、画面の右側に表示されているビジネス情報(企業名や店舗名)・ビジネスの画像などのことです。
ナレッジパネルの情報は、Googleが収集もしくは、Googleビジネスプロフィールで入力したデータをGoogle側で表示します。
ホームページを見なくてもその会社の概要がつかめるためナレッジパネルを充実させることでユーザーへのアピールにもつながります。
01-3.ローカルSEOが注目された背景
ベニスアップデートが実施されたため
ベニスアップデートとは、検索結果に検索ユーザーの位置情報を反映するため実施されたアップデートのことです。
ベニスアップデートにより、地域 + キーワードを検索すると、現在地周辺の情報が検索結果ページに上位表示されるようになりました。
例えば「墨田区」にいるユーザーが「ラーメン屋」と検索した場合、検索結果には墨田区にあるラーメン屋が表示されるようになりました。
それに伴い、よりローカル検索結果が利用されるようになり、ローカルSEOの重要性が高まりました。
ちなみに、ベニスアップデートの名前の由来は社内のコードネームだと言われています。
ユーザーが位置情報を利用して検索するようになったため
スマートフォンが主流になったことで、ユーザーが位置情報を利用して「いつでも」「どこからでも」検索できるようになったためです。
Googleはスマートフォンの位置情報を把握し、ユーザーの現在地に対応した検索結果を表示できるようになりました。
現在地周辺の店舗情報を簡単かつ素早く手にいれられることで足を運びやすくなったため、店舗の集客力を上げるためにもローカルSEOが欠かせなくなっています。
01-4.ローカルSEOとMEOの違い
ローカルSEOと似た用語にMEOというものがあります。
MEOはMap Engine Optimizationの頭文字をとった略称で直訳するとマップエンジン最適化という意味になります。
MEOとローカルSEOはほとんど同じ意味として扱われることが多いです。
実はMEOという言葉は日本国内で生まれた言葉で、ローカルSEOは海外で生まれた言葉なのでグローバルではローカルSEOの方が使用されます。
ローカル検索結果はユーザーが現在地付近の店舗や場所、「地域名+キーワード」や地域の影響を受けるキーワードで検索した結果表示されるものです。
ローカルSEOと合わせてMEOという言葉も覚えておくと良いでしょう。
01-5.ローカルSEOとSEO
ローカルSEOとSEOでは、マップ検索における上位化と自然検索における上位化という点で異なります。
よりわかりやすく言うとローカルSEOは「Googleビジネスプロフィールを上位表示させること」であり、SEOは「Webサイトを上位表示させること」と言うことができます。
また、ローカルSEOとSEOにはコストの面で大きな違いがあります。
SEOの場合、ライティングやコーディングなどの工数が多いため人的リソースが必要になるため、基本的には数十万円かかる傾向にあります。
一方ローカルSEOの場合、人的リソースが少なく済むので多くても数万円で施策に取り組めることが多いです。
ローカルSEOとSEOの共通点もあります。Googleマップも、Google検索と同じ検索エンジンで動いています。
ローカルSEOもSEOも、同じGoogleの検索エンジンに最適化し、ユーザーに見てもらうための施策ですので、方法は違っても根本的な考え方は似ていたりします。
02ローカルSEOのメリット・デメリット
ローカルSEOのメリット
- SEOよりユーザーの目に留まりやすい ローカルSEOはGoogleマップ検索における上位化と紹介しましたが、影響は自然検索にも及びます。 ローカルSEOを施すことで、先ほど紹介したローカルパックに表示されるようになると検索したユーザーの目につきやすくなります。 またローカルパックは基本的に自然検索結果よりも上部に表示されます。自然検索結果の1位に表示されるサイトのクリック率が約30〜40%と言われているため、ローカルパックに表示されるとそれ以上のクリック率が期待できるでしょう。
- 来店見込みの高いユーザーに訴求できる 「地域名+○○(業種・サービス)」のキーワードで検索するユーザーは「検索に入力した地域にある○○の店舗に行く可能性が高いユーザー」である可能性が高いと思われます。
つまり、そのサービスを受けることは決めていて、あとはどの店舗にしようか?と考えている状態であるとも言えます。
なので、マップの検索結果で上位に来るほど見込みの高いユーザーからの視認性が向上し、自店舗が選ばれる可能性が高くなります。
ローカルSEO対策を行うことで、来店見込みの高いユーザーに向けて訴求できることはメリットと言えます。 - SEOに比べて競合が少なく成果が出やすい ローカルSEOでは純粋にターゲットの地域にある店舗のみが競合となることに加え、まだ対策している企業や個人が少なく、比較的対策の成果が出やすいとされています。 特に地域密着型ビジネスの事業者にとってWeb施策は縁遠い対象であることも多く、取り組み状況に差が出ている状況です。ローカルSEO対策は競合相手が少なく、なおかつ潜在顧客にたどり着く可能性の高いWeb集客であると言えるでしょう。
ローカルSEOのデメリット
- 対策できるビジネスが限られる ローカルSEO対策は、実店舗を持ち、ユーザーが来店することでビジネスが成り立つ事業者に向いています。 したがって、Webサイトの運営を行う事業者や、口コミをもらいにくい業態をもつ事業者は対策方法が限られてしまいます。また、実店舗を保有していても、特定地域における店舗集客に事業のビジネスモデルが対応していなければ、ローカルSEO対策を行っても集客効果は見込めません。 事業のビジネスモデルを考慮した場合、ローカルSEO対策よりもSEO対策の優先順位が高いこともあり得るのです。
- ネガティブな口コミをもらう可能性がある Googleビジネスプロフィールに店舗情報を登録すると、GoogleやGoogleマップを利用するユーザーから口コミをもらうことがあります。 ローカルSEO対策を行う上で「口コミをもらうこと」自体は重要な施策となりますが、同時に「ネガティブな口コミをもらってしまう可能性」も想定しておかなければなりません。 口コミには情報の両面性が付きものですが、Googleビジネスプロフィールの口コミ管理機能で「口コミに丁寧に返信する」といった活動を日頃から行うことで、 ユーザーにオーナーやスタッフの接客態度をアピールすることも可能です。
03ローカルSEOの具体的な対策方法
Googleビジネスプロフィールに登録する
Googleビジネスプロフィールとは、Googleが提供している無料の情報管理ツールです。 Googleビジネスプロフィールに登録する事で、Google検索やGoogleマップ検索の結果に表示されるお店や会社、施設などの情報を管理する事ができます。 Googleビジネスプロフィールには投稿、情報、メニュー、写真など様々な項目があります。 無理やり使用する必要はありませんが、Googleビジネスプロフィールの充実度はそのままユーザーが得られる情報量につながりますので、できる限り充実させることが重要です。 検索ワードを意識してGoogleビジネスプロフィールを充実させれば、検索ワードとの関連性が高まり上位表示されやすくなりますし、ユーザーが求めていた情報が目に留まりやすくなります。 結果として集客力の向上につながっていきますので、手間を惜しまず検索ユーザーを意識した情報発信を心掛けましょう。
Googleビジネスプロフィールの以下の設定項目は埋めるようにしましょう。
- ・ビジネスカテゴリ
- ・住所
- ・電話番号
- ・マップピンの設定
- ・営業時間
- ・ビジネスの説明
- ・店舗や商品の写真
Googleビジネスプロフィールのポイント
ローカル検索結果のランキングに影響を与える重要な要素を知る
ローカル検索結果のランキングが決定される中で重要な要素には、「関連性・距離・視認性の高さ」があります。 なのでGoogleビジネスプロフィールに情報を登録する際は「関連性・距離・視認性の高さ」の3つを意識すると良いでしょう。
- 関連性 検索キーワードとビジネスプロフィールの内容の関連度合いを指します。 プロフィールを充実させることで多くの情報を提供できるため、検索キーワードとの関連性を高めることができます。その際には、ユーザーに検索されたいワードを意識して作ることが大事です。
- 距離 距離とは、検索語句で指定された場所から検索結果のビジネス所在地までの距離を指します。検索語句で場所が指定されていない場合は、検索しているユーザーの現在地情報に基づいて距離が計算されます。
- 視認性の高さ 以下3つが視認性の高さで主に重要になってきます。
- 知名度:大手企業の場合は知名度が高いので上位表示されやすくなるという事です。地域で知られているだけでは上位表示には繋がりにくいので、SNS等のオンライン上で知名度を上げる必要があります。
- 口コミ数と評価:Google Mapでのお店情報の口コミの数とその評価の数が高ければ高いほど上位表示する確率上がるという事です。
- SEOでの順位:自分のHPを持ちSEOの対策を行い上位表示する事でローカル検索での上位表示にも影響を及ぼすという事です。
NAP情報の統一
Googleビジネスプロフィールに登録した後は、店舗情報を登録していきます。その際に重要になることが、公式サイト等に掲載している情報、特にNAP情報を統一することです。
NAP情報とは以下の3つの要素の頭文字をとったものになります。
- Name(会社名・店舗名)
- Address(住所)
- Phone(電話番号)
NAP情報の統一が重要になる理由としては、前述した「知名度」が関係しています。 Googleは「知名度」の高いビジネスを高く評価し、上位表示しようとします。 その「知名度」の判断基準として、「ネット上でそのビジネスのNAP情報がどれだけ取り上げられているか」が要素の一つに挙げられます。 その際、NAP情報が統一されていないと、記載によって別のビジネスと判断されてしまい、実際より低い知名度であるとGoogleに判断されてしまいます。 そのため、NAP情報の統一が重要なのは各サイトとGoogleビジネスプロフィールだけでなく、SNSアカウント等でも同様です。 特に住所はビル名の有無、番地等の記載方法など表記ゆれが起こりやすいため、細かい部分まで統一しましょう。
ビジネスに適したカテゴリを設定する
Googleビジネスプロフィールの中でも特に重要な項目が「カテゴリ」になります。 カテゴリは「メインカテゴリ」を1つまで、「サブカテゴリ」を9つまで設定できます。 カテゴリは検索結果に大きく影響しますので、事業に適したカテゴリを漏れなく登録することが重要です。 関係のないカテゴリや必要以上にカテゴリを設定することは評価を下げることに繋がりかねないため、注意が必要です。
Googleビジネスプロフィールを最新の状態に保つ
Googleビジネスプロフィールの更新については見落としがちな項目です。 Googleからすれば、しばらく更新されていないGoogleビジネスプロフィールは「信用できない情報」とみなされる可能性があるのです。 そうなれば当然、ユーザーに有益な情報を届けようとするGoogleは、そのビジネスの評価を下げざるを得ません。 定期的に投稿を行う、定期的に写真を新しいものに更新するなど、常に「ユーザー目線」を忘れずに運用していくことが重要です。
04まとめ
いかがでしたでしょうか?
筆者自身もよくGoogleマップは使用しており、近くで上位に出てくるお店には行きがちです。このように上位表示することでビジネスチャンスが広がりますので実店舗を経営している方は特に注力していいものだと思います。
この記事がそうした方々の助力になれば幸いです。