検索ランキングにも影響する?UX重要指標「コアウェブバイタル」とは
Googleの検索ランキングに組み込まれた「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」の詳細と対策方法をわかりやすく解説します。
この記事をお読みいただくと次のような疑問が解決できます。
- コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは何か?
- Webサイトにどのような影響があるのか?
- 対策方法は?
目次
01まずは結論
コアウェブバイタルはGoogleの検索順位に影響を与えます。
ですがGoogleの検索順位を決定づける要素は数百と言われており、もちろん公開されていません。その要素の一つとしてコアウェブバイタルを包括するページエクスペリエンスが入りますが、検索順位の決定にどのくらい重要で影響力があるのでしょうか?Googleはこのようにアナウンスをしています。
ページエクスペリエンスの構成要素はすべて重要ですが、ランキングでは、ページエクスペリエンスの一部の要素が平均以下であっても、総合的に優れた情報を含むページが優先されます。優れたページエクスペリエンスが関連性の高い優れたコンテンツに勝ることはありません。ただし、関連性が同程度のページが多数存在する場合の検索ランキングにおいては、このページエクスペリエンスが一段と重要になります。
Google Search Central「ページエクスペリエンスのGoogle検索結果への影響について」より
要するに、ページエクスペリエンスは、優れたコンテンツに勝ることはないということです。ですが、仮に同じような質のコンテンツがあった場合はページエクスペリエンスが優れてる方が順位が優位になるとも言っています。
対策をとるかどうかで言えば、対策をとった方がいいと言えますが、それだけではないといったところでしょうか。
さらに読み進めていただくとコアウェブバイタルの詳細や対策方法をご紹介しています。
02コアウェブバイタルとは?
ここからは具体的にコアウェブバイタルとは何なのかについて解説していきます。
まずはコアウェブバイタルがどういう役割を担っているのか、そして3つの指標からなるコアウェブバイタルの詳細を解説します。
コアウェブバイタルを包括する「ページエクスペリエンス」
ページエクスペリエンスは、ユーザーがウェブページ(ウェブサイト)を訪れた際に、そのページにある情報以外の価値の指標です。
例えば、スマートフォンで一つのサイトにアクセスした時に、そのページがスマートフォンで見やすいかどうかはページエクスペリエンスの要素になります。
もともとページエクスペリエンスの指標には「モバイルフレンドリー性」、「HTTPSセキュリティ」、「煩わしいインタースティシャルに関するガイドライン」などがありましたが、2021年6月に「コアウェブバイタル」を組み合わせて、それをページエクスペリエンスの指標としました。
ページエクスペリエンスの指標が良ければ、ユーザーにとって有利となり、結果としてUX指標が優れていることになり、結果検索順位に優位に働く一因となります。
(「UX」についてはご存知の方も多いと思いますが、「ユーザーエクスペリエンス(User
Experience)」の略で、直訳すると「ユーザー体験」です。)
ウェブバイタルの核「コアウェブバイタル」
もともとGoogleにはウェブで優れたユーザーエクスペリエンスを実現するために「ウェブバイタル」という概念がありました。そのウェブバイタルの中で最も重要な核(コア)となるのが「コアウェブバイタル」です。そしてこのコアウェブバイタルは ページエクスペリエンスの指標の一つの要素として採用されました。
コアウェブバイタルの3つの指標
コアウェブバイタルには3つの指標があります
- Largest Contentful Paint(LCP)
- First Input Delay(FID)
- Cumulative Layout Shift(CLS)
順番に説明をしていきます。
Largest Contentful Paint(最大コンテンツの描画)
Webサイト内で最も大きなコンテンツ(画像や動画)が表示されるまでの待機時間を評価する指標で、読み込み開始最大コンテンツが表示されるまでが2.5秒未満が理想とされます。
良好 | 改善が必要 | 不良 |
---|---|---|
2.5秒未満 | 4秒未満 | 4秒を超える |
First Input Delay(初回入力遅延)
Webサイト上でユーザーが最初に行う操作の反応速度やインタラクティブ性を評価する指標です。
ユーザーがページを訪れて最初に行う操作(ボタンクリックやタップなど。スクロールは該当しない。)を行ってから応答が発生するまでの遅延時間を測定します。
100ミリ秒未満が理想的とされています。
良好 | 改善が必要 | 不良 |
---|---|---|
100ミリ秒未満 | 300ミリ秒以下 | 300ミリ秒を超える |
Cumulative Layout Shift(累積レイアウト移動)
ページの読み込み中に起こるレイアウトのずれを測定する指標です。
サイトを見ているときに、急にレイアウトが動いて意図しない広告をタップしてしまうなどのユーザーに不便をかけないよう視覚的な安定性を推奨し評価します。スコアは0〜1で表され、0で移動なしとなります。0.1未満が理想的とされています。
良好 | 改善が必要 | 不良 |
---|---|---|
0.1未満 | 0.25以下 | 0.25を超える |
03コアウェブバイタルの計測方法
自身のサイトがコアウェブバイタルの指標ではどのくらいのスコアになるのかを測定する方法はいくつかあります。その中からおすすめを3つご紹介します。
Googleのサービス「Google Search Console」
Google検索結果でサイトの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つGoogleが提供する無料サービスは有名です。この画面上で「ウェブに関する主な指標」機能を使用するとコアウェブバイタルの3つの指標で基準を満たしていないページの傾向やエラーのあるURLなど、より詳細なチェックができます。
Chromeの拡張機能「Lighthouse」
LighthouseもGoogleが無料で提供しているツールです。Webページの品質、パフォーマンス、改善項目を自動で計測します。Chromeの機能拡張機能でインストールして使用できる他、デベロッパーツールからレポートを表示することができます。
ブラウザから利用できる「PageSpeed Insights」
こちらもGoogleが提供するツールです。URLを入力するだけでWebページの表示速度を測定することができます。
コアウェブバイタルの改善方法
コアウェブバイタルの指標を計測すると、どのツールを使用しても数値と問題のある部分に関しての改善策まで丁寧に表示してくれます。記された内容を元に改善に取り組むことでスコア向上へとつながります。
04まとめ
今回はコアウェブバイタルについて解説をしました。
コアウェブバイタルはUX向上のためのものということがご理解いただけたら幸いです。ライトウェブでもコンテンツの品質とUXの向上を意識したサイトづくりを目指しています。今回の記事でコアウェブバイタルの内容や自身のサイトのスコアはわかったけど、具体的な改善がなかなかできないという人はぜひライトウェブにご相談ください。