GoogleとBingのソーシャル検索
2011年6月における日本の二大検索エンジンといえば、GoogleとMicrosoft bingになりますが、その二社のソーシャル検索に対するスタンスが少しずつ明らかになってきました。
まずはその特徴を整理してみたいと思います。
初めはソーシャル・サービスで出遅れたGoogleからです。
いきなり重要なポイントから入りますが、Googleは今後オーガニック検索の結果を、Googleが把握できるソーシャル・グラフによってパーソナライズするそうです。
友人が評価した結果が、ランキングに影響をしてしまう訳です。
「ええ!」と驚かれる方も多いかと思いますが、これは「必ず」という訳ではないようで、ソーシャル・グラフの内容によってはランキングは変えずに、注釈として他のユーザーが評価している旨を表示することもあるようです。また専門家の方の中には、その影響度は小さく限られたものにしかならないからこそ、パーソナライズに踏み切ったのだろうという見解の方もいました。
まだ情報が少ないですし、日本ではサービスがリリースされていない部分もあり不明な点がありますが、Googleはソーシャル・グラフによりオーガニック検索をパーソナライズしていくことは明言していますので、そのスタンスは抑えておきましょう。
次に特徴は、Googleの強みの1つであるAdWords広告にもソーシャル・グラフを反映させるという点です。「Google+1ボタン」というものご存じでしょうか?Facebookの「いいね!」ボタンのGoogle版ですが、友人が広告に対して「+1」ボタンをクリックしたら、その友人のアイコンとその旨が表示されるようです。
そして最後の特徴は、Googleが把握するソーシャル・グラフの範囲です。GmailやGoogle talkのアドレス帳やGoogle Reader、Google Buzzのフォロー・ユーザーがベースとなります。SNS最大手のFacebookのソーシャル・グラフは含まれていません。
●Googleのソーシャル検索の特徴
- オーガニック検索結果を、ソーシャル・グラフによってパーソナライズする。
- AdWords広告にもソーシャル・グラフを反映させる。
- ソーシャル・グラフはGmailやGoogle talkのアドレス帳やGoogle Reader、Google Buzzのフォロー・ユーザーがベース。
次にMaicrosoftのbingです。
Bingの最大の特徴は、なんといってもFacebookのソーシャル・グラフをベースにしている点です。
オーガニック検索への対応ですが、順位の変動は行わず、あくまでも友人が評価しているといった情報を付加していくスタンスだそうです。
次の特徴がまたナイスなのですが、Facebook全ユーザーの「いいね!」クリック数を集計し、その情報もランキングには影響させず、付加されるそうです。
最後はGoogleと同じようにマイナスな特徴を。Googleの場合「+1」ボタンの評価以外に、友人が作成したページや「共有化」を図ったページも、その旨が表示されるそうですが、bingにはそのような機能は発表されていません。
このようにGoogleとbingでは、オーガニック検索結果への影響スタンスが大きく違うのです。
●bingのソーシャル検索の特徴
- オーガニック検索結果には手を加えず、あくまでも付加情報としてソーシャル・グラフを反映させる。そしてそのソーシャル・グラフはFacebookのソーシャル・グラフがベース。
- Facebook全ユーザーの「いいね!」ボタンの情報も、同様に付加されて表示される。
- 友人の作成したページや共有化を図ったページに対する表示はされない。